製品のお手入れ方法

製品のお手入れ方法

こんにちは、Ciseiの職人兼、CEO(笑)の大平です。今回はこの場をお借りして、少しだけウンチクを、、、

お客様から頂くお問い合わせの中で一番多いのが、「製品のお手入れ方法」なのですが、それに関して少し個人的な意見になりますが、ご案内させていただきます。

通常、タンナーや革屋さんに製品メーカーとして革を買いに行くと、まず我々が何を作っているのかを聞かれます。商談を始める前に、その革が使用される目的が靴なのか、バッグ類なのか、あるいは衣料か、など革屋さんは知りたいのです。

なぜなら、革屋さんが自信を持って紹介する様々な素材も、製品の用途によって仕上げ方法が変わってきます。

例えば、靴(特に紳士靴)に使用される皮革は、製品の完成後に磨きなどの仕上げがされる為、革の仕上げ時点では色止めなどの加工はされていません。それ故、ご使用後もクリームやワックスなどが素材に入り込みやすく、お手入れがしやすく出来ています。

対しまして、カバン用や衣類用に仕上げられる革素材には、通常どこのタンナーの革も表面に色止め加工などが施されています。革製品との接触が予想される衣類や持ち物に色移りをさせない為です。

加工の度合いや手法はメーカーによって様々です。防水や退色を防ぐ事が目的のしっかりとした加工から、素材の風合いを重視した最低限の加工まで色々とあり、手法は、顔料を表面に吹き付ける場合や極薄のフィルム状のものを貼り付ける、など各社それぞれの方法を用います。

さて、そんな表面に色止め加工のされた皮革のお手入れ方法は? となりますと、、、「基本的には必要ありません」
というのも、革の色が接触物につかない様表面に色止め加工が施されているという事は、上からクリームやオイルなどを塗っても、その加工がある為素材の内部まで入り込み難く、浸透する事なく乾いてしまいます。

ただし、元々加工が施されているので基本的にはお手入れの必要がない、とは言ったものの、使用の頻度や状況、そして普段の保存方法などにより、自然素材である皮革は劣化し、必ずしも新品の状態を保てるというわけではありません。鞣しの段階で施された劣化を防ぐための仕上げや先述の色止め加工も、使用頻度を増すにつれ弱まっていきます。また、保存状況の湿度によってはカビも発生してしまいますし、最も取り返しのつかない変化は乾燥によるひび割れなどです。人間の肌と同じように、乾燥によって油分の抜けてしまった皮革は硬くなり、ひび割れます。素材の質感に変化を感じるようになってきたら、適度なお手入れをお勧めします。

そのお手入れに関しまして、私が個人的に愛用する製品をご紹介させていただきます。


Renapur(ラナパー)

1988年、Renapurはドイツ南部の田舎街で生まれました。
ドイツは日本と同じく四季があり、冬には豪雪地帯となるこの地域では、伝統衣装や大切な革製品を保護するためのメンテナンスは欠かせない事だったのです。
Renapurは、創業者Schindler一家の手により、当時と変わらないレシピで、今も一つ一つ大切に造られており、天然由来の製品なので、使い方が非常にシンプルです。特別な使用方法は無く、製品に塗るだけで十分な効果が得られます。

少し高価ですが、内容量はたっぷりで長く使えますし、色々と試した製品の中で最も効果があったものと思われます。使用方法も簡単で、説明書にある通り付属のスポンジで製品を薄く伸ばすように塗っていくだけです。塗りたては少しべたつきますが、半日ほどで気にならなくなりますので、風通しの良いところに少し放置した後ご使用下さい。
※素材によっては不向きな場合もありますので、まずは目立たない箇所で必ずお試しください。

 

Receive Our Updates

Our newsletter to get updates on new products and store events.   最新の商品情報やストアイベントなど、 さまざまな情報をお届けします。