Vol. 3 皮加工場「タンナー」見学

Vol. 3 皮加工場「タンナー」見学

原料の「皮」から、製品の材料となる「革」を作る工程を担うのが「タンナー」。皮を洗い、なめし、色つけ、加工し、それぞれの製品に合わせて皮を加工していきます。今回、実際にイタリア・トスカーナ州にあるタンナー「LUFURAN」を訪問しました。

「LUFURAN」との出会いは、クライアントの持ち込んだ革を気に入り、当時はまだ使うあてもないタンナーを紹介してもらったことがきっかけでした。

「LUFURAN」はイタリアでも数社でしか行っていない、コスト高になっても品質を保ちながら環境問題に配慮したアルデヒドなめしと呼ばれる製法を行っています。この製法がCisei製品に独特な風合いを表しています。

いまでは年月培ってきたお互いの信頼関係により、良きパートナーです。

案内して下さったのは笑顔がキュートなカルラさん、代表のひとりです。こちらの工場では、長年、昔からある従来のなめし法で、自然の素材を使ったアルデヒドなめしを用いています。後ほど開発されて、その便宜性から業界を折檻した「クロムなめし」の環境汚染が問題視されるようになってから、伝統を守り続けてきたこちらの工場は今再注目されています。

工場は広々として明るく、かなり機械化されている印象です。

フェンスの向こうにはこんな大きなドラムがあり、製品に合わせて、洗いや着色などの加工がされていきます。

しかし、生き物であった皮ですから個体それぞれの違いや、また作業も湿度や気温に左右されたりしますので、やはり人間の繊細な感覚や、熟練した知識が欠かせません。

機械でおこなわれるひとつひとつの工程の間に、人の手がしっかりと添えられていくさまを見ていると、皮を手に入れるということの貴重さ、それを使うようになった長い歴史、革製品が生活に与えてくれる便利さ、豊かさ、温かさ、使っていくうちに感じる愛着、その全てを含めて、ああ、こうやって作っているからなのだなと、とても納得がいく気がしました。

 

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